母と最後に行った場所「浅草・待乳山聖天」
今日、浅草にある「待乳山聖天」に行ってきました。
実は、母が生前に行った最後の場所で、その時は僕と叔母と3人でした。
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2021年11月20日、土曜日。
コロナもちょっとだけ落ち着いていた時期だったし、待乳山聖天は浅草の中心からはちょっと外れるので、「3人で行ってみようか!」ということになりました。
ただ、その日の朝、母の様子がちょっと変だったのを覚えています。
顔色が若干悪くて、癌による腹水もかなりたまっていたし、なかなか辛そうな朝だったなぁ。
だから僕は、「どうする?今日はやめとく?」というふうに声をかけたのですが、「うーん、でも、なんとかなるかも」という母の返答があったので、行ってみることに。
そしたら、みるみる元気になっていって顔色もよくなったし、お参りした後に行ったカフェで母はキーマカレーを平らげてました(笑)
そのあとはちょっと歩いた先にある和菓子屋さんにいって、車で自宅に戻って、おばあちゃんや叔母も含めて、みんなで食べて談笑して笑いあったり。
その日の朝の様子からは想像もできないくらい楽しむことができた1日でした。
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それから4日後の11月24日の朝、母は家で倒れて、すぐに病院にいって即入院。
そのまま緩和ケア病棟に移って、母の還暦の誕生日である12月6日に亡くなりました。
こうやって振り返ってみると、本当にギリギリまで人生を楽しんでいたなぁとしみじみ。
辛いこと、苦しいこと、ほんっとに大変なこともあったけど、それでもこうして心から「楽しい」と思える思い出をつくることができたのは、良かったなぁと思います。
ちなみに、11月24日は父の誕生日だったのですが、その前日に家族みんなで祝っていて、その時に母が父に対して手紙を渡していたことも思い出しました。
母が最後に渡せてよかったし、きっと父も一番大切な手紙になったんじゃないかなぁ。
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今日はそんな思い出の場所にひとりで行って、たくさんのことに思いを馳せて、心がととのうなぁと感じていました。
きっとこれからの人生、いろんなタイミングで行くんだろうなぁと思います。